授乳中の高コレステロールは大丈夫?母乳とコレステロールの関係を解説

授乳妊娠前はコレステロールが正常でも、妊娠を機にコレステロールが高くなることがあります。初期ではあまり見られませんが、後期では割と多くの人に現れることもあるようです。

そして、この高値は産後6週間続くこともあり、授乳を始める時期と重なってしまうことが、多くのお母さんの不安要素となり、母乳をあげてよいのか、ミルクにした方が良いか、など悩みがどんどん増えてきます。

ただでさえ産後でストレスや不安が多い中で、育児に関しての悩みはできるだけ減らしたいものです。それでは、コレステロールと母乳の関係性や、コレステロールが高い場合の母乳の与え方などについて解説します。

母乳に含まれる栄養とは?

母乳は通常の食品とは違い、馴染みがない人も多いかと思いますが、赤ちゃんが成長するために欠かせない、とても大切なものです。様々な病気から身を守るための、免疫力をつける役割もしています。

母乳はお母さんが食べるものによって、栄養価が変化してしまうこともありますが、平均的なカロリーや成分についてまとめました。

エネルギー(kcal) 65
たんぱく質(g) 1.1
脂質(g) 3.5
炭水化物(g) 7.2
ナトリウム(mg) 15
カリウム(mg) 48
カルシウム(mg) 27
鉄(mg) 0
亜鉛(mg) 0.3
ビタミンD(μg) 0.3
ビタミンK(μg) 1
ビタミンB1(mg) 0.01
ビタミンB2(mg) 0.03
ビタミンC(mg) 5

母乳とコレステロールの関係

妊娠中から産後にかけてコレステロールが上がる理由

妊娠中にの体には、色々な変化が見られるようになりますが、コレステロールの上昇もその一つです。多くの人で見られる変化なので、「どうして私が?」と焦らずに受け入れましょう。

妊娠をすると、赤ちゃんに栄養を送ったり、出産に備えてエネルギーを蓄えるため、脂肪を貯めやすくなります。また、妊娠中に増える女性ホルモンは、コレステロールを材料としており、ホルモンがしっかりと分泌されるように、コレステロールも上昇すると考えられています。

妊娠中のコレステロールの上昇は、赤ちゃんを産んだからといってすぐに下がるわけではありません。正常値に戻るまでに6週間はかかるといわれているので、慌てずに待ちましょう。

母乳中のコレステロールが赤ちゃんに与える影響

妊娠中から産後にかけて、コレステロールが上がるのは自然なこととはいっても、そのまま赤ちゃんに母乳をあげて良いのかという部分は気になるところですよね。母乳は血液と一緒の成分なので、お母さんのコレステロールが高ければ、もちろん母乳中のコレステロールも高まっています。

母乳に脂肪が多いと、赤ちゃんの黄疸の症状に影響を与えたり、吐いたり機嫌が悪くなるという話もあります。しかし、授乳中のお母さんが「コレステロールが高くて心配なんです」と病院にかかったとしても、「様子を見ましょう」、「自然な現象なので大丈夫です」という回答がほとんどだと思います。

授乳をすることで、このコレステロールは改善していき、徐々に妊娠前の値に戻ります。とりあえずは一般的に元に戻るといわれている6週間、経過するのを待つしかありません。

母乳育児をして、不安なことがあればかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。不安はあるかもしれませんが、快く相談に乗ってくれます。

母乳の詰まりと食事の関係

脂っこい食事や乳製品は、母乳が詰まりやすくなるので食べないほうが良い、と昔からよく言われてきました。出産を経験した人なら一度は聞いたことがあるでしょう。しかし今では、産後の退院指導などでそのようなアドバイスを受けることは少なくなってきています。

母乳の詰まりが原因で起こる乳腺炎は、お母さんの疲労や、不適切な授乳姿勢・加え方、授乳間隔など様々な原因が重なって起こります。授乳中の食事に関しての情報は、どれも都市伝説的なものが多く、絶対にこれがダメ、というものはないようです。

母子ともに健康な母乳生活を送るためのアドバイス

妊娠中や産後の女性の体は、様々な部分で変化していきます。目に見える部分でもそうですが、コレステロールの上昇などの血液成分の変化、また気持ちの部分でも不安やストレスが付きものです。

お母さんが元気でいないと、その不安は赤ちゃんにも伝わってしまうことも。お母さんも赤ちゃんも、健やかな母乳生活ができるよう、次のポイントに気をつけてみましょう。

食生活のポイント

美味しい母乳を作るためには、あっさりとした和食が一番適しており、日本人の体にもあっています。母乳をあげているからこれを食べなさい、といったり、これは食べてはダメというものはほとんどありません。特定の食品の偏りを避け、バランスよく色々なものを食べることが、赤ちゃんも喜ぶ質の良い母乳を作るポイントです。

疲労・ストレスを溜めない

育児をしていると、周囲からのプレッシャーを感じたり、生活の変化についていけずストレスを感じてしまうこともあります。ストレスを感じると、母乳を出すためのホルモンであるオキシトシンの分泌が減り、母乳が出なくなってしまうことがあるそうです。

母乳量が少ないと、赤ちゃんの機嫌はもちろん悪くなってしまいますし、栄養不足にもなります。こういう時は、母乳が出ないと悩み続けずに、一旦休憩をしてミルクの栄養に切り替えましょう。完全母乳を意識し続けては、かえってプレッシャーとなり悪影響です。

母乳マッサージ

乳管がきちんと開いていないと、赤ちゃんが上手に母乳を飲めません。また、胸が張りすぎると赤ちゃんが吸いにくいので、授乳前にマッサージをしてほぐしてあげましょう。

また、張って熱を持っている時は、冷やしてあげると楽になります。氷で急激に冷やすよりも、保冷シートや冷たいタオルで穏やかに冷やしましょう。胸の張りや、授乳時の痛みを減らす工夫をすることも、健やかな母乳生活を送るための重要なポイントです。

結論

妊娠は人生においてそう何度も経験するものではなく、初めての時は特に、わからないことばかりで心配になります。妊娠中は体の中で様々な変化があり、コレステロールの上昇もその一つだと事前にわかっていれば、慌てず、大きく構えることができるでしょう。

昔は母乳のために、何を食べれば良い、これはダメだなど、食事に関して厳しくされてきました。しかし今ではその認識は変わり、栄養バランスが整った食事ができていれば、特に禁止されているものはありません。

何事も、気にしすぎていてはストレスが溜まり、かえって体に悪影響を与えてしまいます。正しい知識を身につけ、周りに流されず、母子ともに健やかな母乳生活を送りましょう。お母さんが笑顔で過ごせることが、赤ちゃんの成長ににとっても良い栄養にもなります。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。